「どんなビジネスに携わる人でも役立つ本」

スマートにノーと言う201の知恵
アラン・アクセルロッド／ジム・ホルチェ著　 宮本 喜一訳

今このコーナーは、マテリアルと称して素材やマーケティング書籍などを紹介しているのですが、今回は全ての人に需要のありそうな本を紹介します。1998年初版なのに、おそらく今現在でも必要とする人は多いでしょう。この手の悩みを投げかけている人が後を絶ちませんから・・・。

----------目次-----------
貴方の考え方をはっきりと a
仕事の押しつけにノー
同僚にノー
気の進まない残業と出張にノー
さまざまな売り込みにノー
顧客やお得意先へのノー
ボスにノー
お金の話しにノー
部下にノー
求職者にノー
不作法な言葉や行動にノー
迷惑な頼みにノー
できない相談にノー
時間の浪費者にノー
オフィスのいじめ屋にノー
無理な仕事にノー
ダメなアイディアにノー
非難にノー
断るために代案を考える イエスと言いたい時のノー
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ポエムでも、標語でもありません。全てこの本の各章のタイトルであり、章の中にさらに細分化されたタイトルの総数が201あります、なぜ201なのかわかりませんが、これだけの項目あれば、一つや二つ思い当たる事はあるのではないでしょうか？

　文体はいたってシンプルです。これくらいシンプルに書かれていれば、憶えやすいと思います。憶えやすいと言うのは、この本は物語やノウハウ・論説等、順を追って解説しているものではありません。本当にシンプルに『ノーと言うならこうしなさい』ということだけ記されています。しかし、効力は絶大ではないでしょうか？

　ベテランビジネスマンならば、すでに知っている事かもしれませんが、Yes-Butの法則だったり、相手と自分を同列にひっくるめて『これは私たちの問題』と取り扱う方法、相手の視点に立ち代換え案を出す方法などさまざまな処方箋が記されています。 　学校はもとより、ビジネスの現場でこんなことを教えるシーンがあったでしょうか？新人教育研修あたりでやるのでしょうか？私はビジネスシーンで上司が後輩にこういった『断り方』のレクチャーをしっかり教えているのは見た事がないです。せいぜい顧客に対して問題が派生した時に、喋り方、切り出し方など社の意向を伝える程度のその場凌ぎのように思うのですが如何でしょう？

しかし、新人以外でも多くのビジネスマン、ビジネスウーマンは、この難問に悩んで解決策を見いだせないまま悶絶している姿をよく見ます。上司は、部下に『上手な断り方』を教育してしまうと、自分の命令も断られてしまうと嫌だという保守的な感覚で、何も教えないのでしょうか？なんの業種でも、この『断り方』はとても大切な事です。なぜなら、下手な断り方をすれば相手の怒りを買い、自分に不利になりますし、かといって泣く泣く受け入れても自分に良くないという八方塞がりの状況を円満に切り抜けて行かなければいけないのですから・・・。とにかく、断れなくて悩む人は読んでみる価値があります。

スマートにノーと言う201の知恵
アラン・アクセルロッド／ジム・ホルチェ著　 宮本 喜一訳

困った人たちと付き合う201の知恵
アラン・アクセルロッド／ジム・ホルチェ著　 宮本 喜一訳
2004年9月執筆

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