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百聞は一見に如かず!か? 」
視覚からの印象と記憶

(2005年6月13日執筆)
 
 「百聞は一見に如かず」とは、人の話を何度も聞くよりも、一度自分で実際に見るほうがよくわかる、という例えです。広告情報も文字だけでは、判断しにくく、わかりにくいため、画像や音などを入れるサービスが、特にインターネット界で発達しています。ブログという画像入りの日記帳やアバターと言う着せ替え人形のような自分のイメージ像、顔文字(フェイスマーク)といわれる文字を上手く組み合わせて表情を伝える技術、アスキーアートと言われるコンピューターの文字のみで描かれた絵などがそれです。

  文字だけでは伝わりにくいけど絵や写 真で一瞬にして伝わる物では、「料理」「風景」「インテリア」「美容」など飲食業、観光業、内装、美容等の広告メッセージには大きく影響しそうです。また、オークションなどで商品に傷が有る場合、文章で長々書くよりその部分の写 真を1枚掲載すれば、相手に伝わる情報も正確性も違ってきます。裁判などに使う証拠写 真や建設現場で撮影する完成写真などもそうでしょう。  

 小説や詩では行間を読んで様々に脳裏にイメージを浮かべ、その人その人の感じた印象を脳裏に描いていくという考案作業が必要ですが、画像などは、一瞬にしてはっきりしたイメージを読者の視覚から脳裏に焼き付けます。ハリーポッターに出てくる魔法の技や妖怪も本で読むなら、人それぞれのどこか不鮮明だったり、細部を省いた大まかなムードのみの描写 イメージを浮かべますが、映画の場合、みんなが共通した細部まではっきりとしたイメージを脳裏に焼きつける事になります。映像がはっきりしているので、記憶にしっかり残りますし、物語中で心が動くシーンなどは、脳裏に強烈に映像が焼き付けられます。また、ファーストインプレッション(第一印象)やラストシーンも強く記憶に残り、結果 その印象が作品のイメージを決定づけてしまいます。  

 この第一印象でのイメージの決定が、様々に影響を及ぼします。顔文字やアバターなどをうまく活用したインターネット掲示板では、紋切り型の堅い受け答えの文でもやわらかく親しみやすい印象を植え付ける効果 があります。電車の中吊りの週刊誌広告見出しなどに掲載される顔写真も記事の内容にあわせてスキャンダルの場合はわざわざ沈痛な表情の写 真、おめでたい場合は晴れやかな表情の写真を選んでいます。世間に露出度の高い公人や芸能人なら、弁解の場所も与えられますが、一般 の人の場合「最初の印象」がかなり強烈にその人を決定づけてしまい、そのままのイメージでずっと思われている、極端な例で言えば「日本人は未だちょんまげ」、「アフリカ人は未だ裸で槍と盾をもっている」といった印象づけと同じように正しい理解を得られないまま過ぎていく可能性もあります。

  企業からのメッセージを伝える広告において、視覚イメージで間違った印象を植え付けてしまえば損ですし、逆を返せば表現を駆使して狙うイメージの浸透も可能ということです。缶 コーヒーのCMの多くはスーツ姿で登場しますが、中高生が試験勉強のあいまに「ほっと一息」いれても良い訳ですし、サラリーマンがファンタを飲んでも良い訳です。コカコーラは「爽やか」を売りにしていますが、よくよく考えれば濃い茶色の飲料で炭酸もきつめですので、何も提示されなければ「爽やか」と捉えているかどうか?全て狙いがあっての戦略なのですが、ヴィジュアルやCMの音楽などの目や耳からの強烈な情報で、文章で中身を理解する以前にイメージを脳裏に焼き付けてしまう事が多いのです。  

 しかし、そんな視覚情報に上手く変換、表現できない業種も多々あります。保険や金融製品、教育、警部etcなど製品の特長をアピールするにも絵が思い浮かばない場合どうすれば良いのでしょうか?以前の広告紹介コーナーでは無いのですが、私が最近のCMのなかで秀逸と思った作品にもヒントが隠されています。

日本触媒CM「良い変化を促します」というテーマを「新人女性が一人入ることで、だらけた男どもをはりきらせる」という絵にしているのですが、社名が触媒と固いですので、ともすれば教育科学番組のようなトーンになりかねないテーマを上手なメタファー(比喩)のアイディアで「なるほどっ」と思える表現をしていると感じます。商品やサービスそのものが絵にしにくくても、その効果 を「例えばこんな事」と比喩していくのも方法です。表現にアイディアが含まれているから、「大人でもわかりにくい事を子供でもわかるように」伝えられるのです。  

 少し話を脱線させますが、私自身の自戒も込めて日本のクリエイティブもこういったアイディアを突き詰めた視覚表現へと再起しなければいけないと思っています。再起というのは、昔の日本の広告は、時代背景もありますがノンタレントでも商品特性を上手く視覚アイディアに落とし込んだ秀逸な表現が多くあり、その頃はカンヌの賞なども沢山取っていたのです。現在の広告は、まずタレントありき、タイアップ曲ありき、流行の二番煎じを追っかけ、踊って歌って騒いで、肝心の伝えるべき事に関する独自のアイディア無しでは、日本の広告レヴェルも衰退していくと思うのですが、残念な事に、そのタレントが踊るのを支持しているミーハーな国民性が、CM支持率やひいては商品の売り上げにも影響を与えてそういった風潮を作り出してしまっているのではと考えています。日本触媒のようにタイで無名なモデルを使用して制作しても「面 白くて、きちんと伝わり、しっかり記憶できる印象」は十分制作可能です。最近は大量 に流れる地上波より、低予算ノンタレントの衛星波のCMなどに良いと思える作品があるのも皮肉に感じてしまうのです。

  話を戻しまして、ヴィジュアル、音楽は文字だけで延々と理解を求めるよりも、より強烈な記憶に一瞬で印象づけ、有効に製品やサービスの理解を促進するのですが、伝えたいメッセージの核心を射抜く表現アイディアが不可欠だということです。タレントにオンブされて踊って歌ってだけでなく、「ならでは」「なるほど」といった印象的で象徴的な絵柄を日本のクリエイターも再び目指してほしいと思います。それがあってこその広告活動であり、タレントに数千万払ったのにスキャンダル起こされて売り上げ激減とタレント頼みの戦略をしていては、本来の企業メッセージはバイアスがかかってしまうと言う事を、私は常々熱く考えているのです。


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