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「ストーリーテーリング」
感動する話でファンを作る 」
(2005年5月27日執筆)
 
 人間は物語を欲していると言われる事があります。映画、テレビドラマ、スポーツ等の筋書のないドラマ、イベントやコンサート、どれも生活していく上で必要不可欠な情報を含んでいる訳ではありません。被災地での給水情報や津波予報なら生活上重要な事も理解できますが、チャリティーコンサートやスポーツイベントなども求められるのは何故でしょう?収益寄付以外にも、「心を励まし」「夢を与え」「気持ちを前向きにさせ」「愛のこもった」物語が望まれていると考える事も出来るのではないでしょうか?「元気にさせてくれてありがとう」とお礼を言われる一杯飲み屋の聞き上手、話し上手のママやマスターのような役割かもしれません。  

 さて広告は企業等からのメッセージを伝える役割を担いますが、多数の広告が物語を活用しています。テレビのCMなどはドラマ仕立ての作品も多いですが、日本は15秒の広告枠が多く、海外のようなショートストーリー仕立ての広告はあまり多く見かけられません。しかし連続ドラマのように回数を分けるという方法や続きはインターネットで放映という展開をしている作品もあります。紙メディアも「土曜日の朝のショートストーリー」といったような週刊連載風に新聞などに出稿している企業もあります。ホテルで起こるちょっとした心温まるエピソード、海を隔てた地で奮闘する日本人の紹介という風に物語の種類は多岐にわたっています。

 物語には「舞台設定」「登場人物」「筋書」等が必要です。科館の案内冊子で「ふしぎちゃん」と「なんだろう君」という子供のキャラクターが、子供の視点で様々な仕組みを疑問を持ちながら紹介していく解説風物語もありますし、「筋書のないドラマ」としては現在楽天が行っている「楽天イーグルスが勝てば割引」という球団と共に戦う姿勢を打ち出している「文章形態ではない物語」もあります。定番の方法では企業の歴史背景などを物語にしてブランドとして確立していく方法もよく採用されています。

 ホンダなどは創業者の熱い思いのこもった逸話もありますし、F1レースなどにも参戦するといった一般 的にもわかりやすい物語を世の中に発信していたので、ブランドの背景もしっかり構築されてきました。ゴディバチョコレートのようにシンボルマークや社名にしっかりとしたエピソード背景があり、その精神を代々受け継いでいく事で歴史とブランドイメージを積み重ねるというケ−スもあります。

  娯楽産業でもない広告に、こういった物語、ドラマの類いは効果を生むのでしょうか?小説などにはテーマがあります。「愛と勇気」だったり「心の葛藤」だったり「深層心理のひだの描写 」だったり。広告で伝えられる物語も根底にテーマが流れています。普通の宣伝文句にすれば味気ない「私(企業、商品)は誰であって、あなたに対して●●と思っていますという事だったりします。

  物語の効果の一つには、読者をのめり込ませたり、感動させたり、クスッと笑わせたり、ほんのりした気持ちになれたりとメッセージを伝える以外にも「気持ち」に働きかけています。こういった現象は抽象的ですので、なかなか科学では立証できません。しかし重要な要素が隠れています。

 私自身の体験をひとつあげてみますと、私の父親は元来マツダモータースの車しか買っていませんでした。セールスマンの影響もありますが、数回買い替えているのにマツダ車以外乗っていません。私としては、いくら子供の頃から身近にあった車とはいえ、とりたてて好きなメーカーではありませんでしたから、何故ホンダや日産、トヨタでは駄 目なのか?外車では駄目なのか不思議でしたし、理解できないものでした。しかし、ある時テレビのドキュメンタリーでマツダ東洋工業のロータリーエンジンの開発秘話が放映され、私はいたく感動してしまいました。それ以前はRX-7に搭載されたロータリーエンジン、たしかに他のメーカー車では味わえない物ですが「走りはどうなの?加速はいいの?」といった機能面 の興味くらいしかもっていませんでした。しかし『広島の奇跡』として世界を驚かせ、原爆投下後の焼け野原から不可能といわれたロータリーエンジン実用化に社運をかけて戦った姿勢を知ると、感慨深いものが溢れてきて、一気に「ファン」となってしまい、それほど気にかけてなかったマツダのカーデザインなども洗練されて見えてきました。

 私の例は単純で極端ですが、「ファンにさせる」「好きにさせる」という事が重要なのです。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」「あばたもエクボ」という諺がしめすように物を購入する、サービスを選定するにあたり、人は嫌いな物は排除し「好きな物」を選ぶという事です。リーバイスのジーンズ、仮に同じようなデザインでつくったジーンズに無名のタグをつけて店に出したとしてどれくらいの反応があるでしょう。無印ファンというのもいますが、多くのリーバイスファンはデザインもさることながら「タグに込められた昔からのリーバイスのストーリー」を愛しているのであり、それは吉野家の牛丼ファンやコカコーラのヘビーユーザーにも通 じる事なのです。 

 愛する、好きになるにあたり、味気ない宣伝文句よりは心にしみる、感動できる「物語」が必要な訳ですね。そういった感情が働かなければ、「ただ安いもの」「自分では作れないもの」とコスト面 や機能面のみで商品を判断されてしまいます。しかし今の世の中、技術競争も価格競争も各社大きな差がない場合、「営業マンの熱意」「にこやかな笑顔」のような感情に訴えるものも必要かもしれません。広告での表現としては、感情に訴える物語という事になる訳ですね。  

 「1カラットの宝石です。店頭値段は000円とお得ですよ。原産地は南アフリカです」と淡々と伝えるのと「奥様との記念日にお贈りになるなら、お二人だけの思い出とこれからの永遠の愛のため・・・ダイヤに二つと同じ石は存在しません。「永遠、不屈」の意味合いを持つこの石とともにお二人のお名前を刻むのは如何でしょう?」と伝えるのでは、心の中の風景、そしてお客さんと商品との距離の違いがハッキリ出てくるでしょう。物語を伝えられれば、購入者の脳裏に自分が主人公としてその商品とともにきらめいている姿を描けます。デビアス社は、トンプソンという代理店と組んでエンゲージリングの習慣の無かった日本に新たな愛のセレモニーを構築し、そればかりか沢山の映画で「ダイアモンドは永遠に」と永遠の愛の物語を伝えていたのです。ヴァレンタインのチョコレートなどもその類いですね。  

 読者、消費者が物語に没頭して、うっとりしてくれれば、それはその物語を好きになってもらえた証拠です。そして、その物語の根底の企業ブランドや商品も愛してもらえるという強力な要素を手に入れる事になります。しかし、デビアス社やヴァレンタイン商戦のような洒落た物語のネタなんか思いつかないという人も多いでしょう。無理は禁物です。私が文章や絵の勉強をしていた時、「自分自身が感動できなければ、他人を感動させる事は出来ない」という事を痛感しました。時間がないと適当に間に合わせで作った物語は、間に合わせの物語として読者に響くという事です。  

 無理に物語を作らなくとも、最前線の営業さんや販売員さんなら、お客さんの購入前にいろいろな話をした経験があると思います。「ウチのお客さんでこういう方がいらっしゃって、実はこの商品で・・・」なんとか買ってもらおうと喋った事でも、聞いてる消費者の方で役に立つ話、「そんな世界観もいいなあ」「ちょっと憧れるなあ」と思ってもらえたなら、期せずしてファンを一人作った事になるのです。そして企業ブランドも商品もそのファンにより支えられていくのです。  

 下手な美辞麗句や嘘を交えた作り話をするのでなく、実際の心温まるエピソードなどを他の人の心にも灯火をつけるように伝えていくのが大事です。着飾って儲け主義に走りすぎたらメッキがはがれたときの客離れも大きいでしょう。紙媒体で伝えるなら広告以外にもお便り通 信やDMに掲載するのも方法です。そして、それを繰り返していくとマールボロカントリーのように写 真やロゴだけでも世界観が構築できるくらいイメージと社風が浸透していく事でしょう。

 まとめとして、物語は好きになってもらうファンの為に、味気ない宣伝文句から脳裏にお客様が主人公としてきらめくシーンを提供していく事が大事です。ただし実態とかけ離れた装飾過多には注意という事ですね。


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